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2022/06/28
DX支援

「2025年の崖」問題でさらに進むDX。社労士業務への影響は?

この数年で、さまざまな場所で目にするようになった「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」。IT化を図り、デジタル技術を活用して新しいビジネスモデルを創出していく新しい概念ですが、コロナ禍以降、積極的に取り組む企業が増えています。

この記事では、DXとは具体的にどのようなことを指すのか、また、DXが社会保険労務士の業務にどう影響してくるのか、ご紹介します。

1.デジタル・トランスフォーメーション(DX)とは

あらためて、デジタル・トランスフォーメーション(DX)とは何かからご紹介します。

DXは2004年にウメオ大学(スウェーデン)のエリック・ストルターマン教授が提唱した新しい概念です。ツールの導入、デジタル技術の活用を通じIT化を図るだけでなく、それによって組織の変革や新しいビジネスモデルを生み出していく点が特徴です。

出典:「デジタル・トランスフォーメーション」DXとは何か? IT化とはどこが違うのか? | 経済産業省 中小企業庁

コロナ禍によって非対面志向が強まったこともあり、DXに着手する企業は増えてきていますが、一方で継続的に取り組めていないという現状があります。DX推進に力を入れている大企業でも、事業部門ごとにITの浸透を図り効率化を進めている一方で、全社横断でのDXの取り組みができていない、組織全体でのデータ活用ができていないという課題が起きています。また、中小企業では、「対応できる人手が足りない」「必要なスキルやノウハウがない」といった理由からDXが進んでいない状態です。

「2025年の崖」問題とDX

経済産業省によると、DXが実現できない状態のままでいると、IT人材の不足によるリスクの肥大化やレガシーなシステムの拡大による競争力の低下、技術的負債の増加による保守・運用費の増大によって、2025年以降には年に最大12兆円の経済損失があると懸念されています。

出典:DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~

そこで、2025年までにDXを推進し、新しい変化に追従できるように企業全体でITシステムを刷新し、より最新の専門的な知識とスキルを持った人物を養成することが急務となります。政府においても2021年9月にデジタル庁が設置され、電子帳簿保存法が改正されるなど、積極的にDXを推進する動きがなされています。

2.社労士に関係のあるDXの波

こういったDX推進の波が、社会労務士の仕事にどう影響していくのでしょうか。まずは人事労務領域の動きについて見ていきましょう。

データ集約で進む効率化と積極活用

まず、社員の人事情報、スキルやキャリア、人材配置、キャリアプランの支援といった情報が企業内で一元管理されていきます。給与や勤怠管理など、これまでばらばらに管理されていた人事労務情報の集約が進んでいくことで、属人的だった人事労務に関する業務の平準化、効率化が進みます。

また、紙からオンライン管理、クラウドサービスに移行し業務が軽減されることで、人事労務担当者が本来取り組むべき仕事に従事できるようになり、集約された情報を積極的に業務に活かすことが出来るようになります。例えば、誰がどのプロジェクトに参加し、どのような経験を積んだかといった従業員の情報を蓄積、可視化することで、人事評価はもちろん、最適な人材配置にも利用可能になります。

勤怠管理や給与計算、社会保険手続き、労務管理、採用、人材募集など、人事労務領域の業務はクラウドサービスを通じて行われるようになると、それらのサービスを通じてデータが共有されるようになるでしょう。その結果、社労士自身もクラウドサービス、DXツールに触れる機会が増えていきます。

実際、昨年6月に実施したアンケートでは、多くの社労士の方が「DXの必要性を感じている」と回答しています。

また、91.7%の方が「今後、社労士のDX需要が高まっていく」と回答しています。

出典:社労士のDX化における課題調査を実施 

このように、社労士の業務においても、DXへの対応は避けられないものとなっています。

社労士業務に直接関係のあるDXの流れ、電子申請とは

社労士業務へのDXの影響として、労働社会保険関係手続きの多くを電子申請で行うようになる点が挙げられます。

社会保険・労働保険関連の手続きにおいては、2020年4月から資本金が1億円を超える法人などで、電子申請が義務化されています。また、e-Gov電子申請を利用することで、行政への申請、届出、手続きの検索、処理状況の確認、メッセージ通知の授受、公文書のダウンロードなどの業務が可能なことから、すでに利用している社労士の方も少なくありません。

出典:2020年4月から特定の法人について電子申請が義務化されます

e-Gov電子申請については、こちらもご覧ください。
e-Gov電子申請の手順、有効な活用方法とは

しかし、電子申請を利用することで書類を郵送したり、窓口に持っていったりするための時間は短縮できますが、書類作成にかかる時間や進捗管理にかかる労力は残ります。それらを軽減するためには、電子申請APIに対応しているクラウドサービスなどを利用したりする必要がありますが、導入し効率化することで得られるメリットは大きいでしょう。

出典:ソフトウェアを利用した電子申請

弊社が提供する社内規程SaaS「KiteRa-Pro-」も、電子申請APIに対応しており、就業規則の労働基準監督署への届出がオンラインで可能です
また、電子申請APIについては、こちらもご覧ください。
就業規則の電子申請とは?利用方法やAPI開放などの最新動向について

顧客とのやり取り、契約や会議、連絡方法のための新しい活用法

また、コロナ禍により企業のテレワークが進み、顧客の企業に出向く機会は以前より減っています。また、契約業務や会議、日常的な連絡もオンラインサービスを通じて行われるように変わり、新しいシステムの活用も行われています。

オンライン会議システム

オンライン会議システムとしては、ZoomやMicrosoft Teams、GoogleMeetなどを活用するケースも増えています。また、チャットツールであるChatworkやSlackでもビデオ通話機能があるため、ちょっとした会議などで利用することができます。

チャットツール

日々のやり取りをするため、チャットツールを活用しているという企業も増加。社内のコミュニケーションや、顧客企業からのちょっとした相談などで便利に活用されています。ChatworkやSlack、LINE WORKS、Talknoteといったサービスを活用すると便利でしょう。

Zoom:https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/
Microsoft Teams:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software
GoogleMeet:https://apps.google.com/intl/ja/meet/
Chatwork:https://go.chatwork.com/ja/
Slack:https://slack.com/intl/ja-jp/
LINE WORKS:https://line.worksmobile.com/jp/
Talknote:https://talknote.com/

そして、これらのオンラインツールは、社労士事務所や顧客企業の状況に合ったツールを活用することも大切です。誰が利用するのか、どのくらいの規模で利用するのかなど、利用者や利用シチュエーションにあったオンラインツールを選んで活用するのがおすすめです。

3.まとめ

「2025年の崖」はすぐそこまで近づいています。このままDXを進められなければ、日本の企業の急速な競争力の低下は避けられないでしょう。今後さらに多くの企業がDXを推進していくことになれば、社労士事務所も否応なしに巻き込まれていきます。

一方で、DXを積極的に推進することで、効率化を進め、新たなチャンスをつかむことも可能です。社労士事務所も、DXに対応した新しい体制づくりを進める必要があると言えます。

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