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2022/02/07
働き方改革

法改正により新設される「出生時育児休業」とは?

2021年6月に育児・介護休業法が改正され、2022年4月1日、2022年10月1日、2023年4月1日の3段階に分け、順次施行されることとなっております。本記事では、2022年10月1日施行法改正により新設される「出生時育児休業(産後パパ育休)」についてまとめました。

また、2022年の法改正と「法改正対応」について、こちらのセミナーも併せてご覧ください。
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出生時育児休業とは?

男性の育児休業取得を促進するために新設される制度で、従来の育児休業とは別に、子の出生後8週間以内に4週間(28日間)までの間の労働者が希望する期間、2回まで分割して取得することができます。

対象者男性労働者 (養子の場合等は女性も取得可能)有期契約労働者は、申出時点で、出生後8週間を経過する日の翌日から起算して6か月を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでない者に限り、対象となります。
労使協定の締結により対象から除外できる者①入社1年未満の労働者
②申出の日から8週間以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者
③1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
期間子の出生後8週間以内に4週間(28日間)までの間の労働者が希望する期間
申出期限原則休業の2週間前までに申出※雇用環境の整備等について、法を上回る取組を労使協定で定めている場合は、申出期限を1か月前までとすることができます。
分割取得2回まで分割して取得可能(まとめて申出ることが必要)
休業中の就業労使協定の締結により、労働者が合意した範囲で休業中に就業することが可能

申出期限を1か月前までとする労使協定

出生時育児休業の申出期限は、原則2週間前までとされていますが、雇用環境の整備等について法を上回る取組を労使協定で定めている場合は、申出期限を1か月前までとすることができます。申出期限を1か月前までとするためには、下記の1~3の全ての事項を労使協定で定めることが必要です。

  1. 以下①~⑤のうち、2つ以上の措置を講じること
    • ①その雇用する労働者に対する育児休業(出生時育児休業を含む。以下同じ。)に係る研修の実施
    • ②育児休業に関する相談体制の整備
    • ③その雇用する労働者の育児休業の取得に関する事例の収集及びその雇用する労働者に対する当該事例の提供
    • ④その雇用する労働者に対する育児休業に関する制度及び育児休業の取得の促進に関する方針の周知
    • ⑤育児休業申出をした労働者の育児休業の取得が円滑に行われるようにするための業務の配分又は人員の配置に係る必要な措置
  2. 育児休業の取得に関する定量的な目標※を設定し、育児休業の取得の促進に関する方針を周知すること。
  3. 育児休業申出に係る当該労働者の移行を確認するための措置を講じた上で、その意向を把握するための取組※を行うこと。

※「定量的な目標」は「数値目標」を意味します。法に基づく育児休業の取得率のほか、企業における独自の育児目的の休暇制度を含めた取得率等を設定すること等も可能ですが、少なくとも男性の取得状況に関する目標を設定することが必要です。

※「意向を把握するための取組」は、法律上の義務を上回る取組とすることが必要であり、最初の意向確認のための措置の後に返事がないような場合には、リマインドを少なくとも1回は行うことが必要です(そこで、労働者から「まだ決められない」などの場合は、未定という形で把握)。

分割して取得する際の申出

出生時育児休業を2回に分割して取得する場合は、1回目の申出時に、出生後8週間のうちいつ休業しいつ就業するかについて、初回の出生時育児休業の申出の際にまとめて申出ることが必要です。法律上、まとめて申出ない場合には、事業主は2回目の申出を拒むことができるものとされています。

出生時育児休業期間における休業中の就業

今回、新設される出生時育児休業では、次の条件を満たす場合において、休業期間中に就業させることができます。

  1. 労使協定の締結
  2. 労働者の個別合意
  3. 一定範囲内での就業
    • 就業日数の合計は、出生時育児休業期間の所定労働日数の半分以下とすること。
    • 就業日における労働時間の合計は、出生時育児休業期間における所定労働時間の合計の半分以下とすること。
    • 出生時育児休業開始予定日とされた日又は出生時育児休業終了予定日とされた日を就業日とする場合は、当該日の労働時間数は、当該日の所定労働時間数に満たないものとすること。
厚生労働省リーフレット「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」から引用

出生時育児休業を取得した場合も給付の支給や社会保険料の免除を受けることができます。

従来の育児休業と同様に、新設される出生時育児休業を取得した場合も、要件を満たしていれば、育児休業給付金の支給及び社会保険料の免除を受けることができます。

育児休業給付金

   給付金の対象となるのは、出生時育児休業期間中の就業日数が一定の水準(表中※2)以内である場合です。出生時育児休業期間中に就業させる場合には、この点についても十分説明の上、同意を得る必要があります。

社会保険料の免除

出生時育児休業(令和4年10月1日以降に開始)については、その月の末日が育児休業期間中である場合、又は同月内に出生時育児休業の開始日と終了日がある場合であって、月内に14日以上休業を取得した場合に、社会保険料が免除されます。この「14日以上」の日数には、出生時育児休業期間中に事前に調整して就業した日は含まれません。

また、賞与に係る保険料については上記の条件に加え、1か月を超える休業を取得した場合のみ免除の対象となります。

上記の定めにより、出生時育児休業の取得時期(月の末日に休業しているかどうか)や暦月中の就業日数によっては、社会保険料の免除が受けられない場合があります。出生時育児休業期間中に就業させる場合には、この点についても十分説明の上、同意を得る必要があります。

まとめ

2022年10月1日から、出生時育児休業の制度が開始となります。新設される制度となりますので、制度の検討や就業規則への反映等、全ての会社で対応が必要となります。2022年4月1日から今回の法改正に伴って労働者に対する個別の周知・意向確認の措置が義務化されており、人事担当者も制度の理解や説明資料の準備等も合わせて重要となっています。10月1日というとまだ先という気がしますが、大きな改正になりますので、早め早めで対応していきましょう。
「育児休業を取得しやすい雇用環境の整備」や「個別の周知・意向確認の措置」については、こちらの記事もぜひご覧ください。
2022年4月1日から義務化される「育児休業を取得しやすい雇用環境の整備」とは?
2022年4月1日から義務化される「個別の周知・意向確認の措置」とは?

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